なぜウツ状態になるのかということについてはいろいろと議論があるのですが、大きな原因の一つには、「無力感」というものがあります。無力感はウツ状態を引き起こす大きなきっかけになるものです。
そのことを考えると、私たちが生きている社会は、人にこの無力感を感じさせる機会が非常に多い社会であると言えそうです。世の中のさまざまなことが虚しく、生きていることが無意味に思えたり、思うように行かないと考えています。
自分のことが好きになれず自己評価が低い、対人関係があまり上手ではなく、他人からの評価が気になります。
無力感とウツ状態の関係については、アメリカの心理学者、マーティン・セリグマンが唱えた「学習性無力感」が有名です。学習性無力感というのは簡単に言うと、頑張って努力したけれど、結果報われず無力感に支配される、というものです。この無力感がウツの引き金になるというわけです。
脳は節約原理のかたまりです。つまり、なるべくムダをしないつくりになっているのです。学習性無力感はいわば、この脳の節約原理的メカニズムの産物と言えます。
なので第三者である心理カウンセラーと話すことで、自分の自動思考や自動認知を捕まえることが大切になります。
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